2013年03月09日

師匠の事

師匠の事

先日 鍼灸関連の書籍のバックナンバーに気になる記事を見つけたので取り寄せてみたのだがお目当ての記事の次のページに偶然  先輩弟子の記事を見つけた。
師匠の事が書いてあり内容は師匠が亡くなった時の模様であった。

師匠がなくなったのは2000年の3月末、命日の月に偶然この記事を見つけたのに少々運命的なものを感じた。
(しかも気になった記事の次ページでなければ見逃した可能性が大きい)

不意に強烈に師匠の事を思い出すきっかけになった。

20歳の時に鍼灸学校入学から師匠に弟子入りする事になり、本当は学生は入れないと言われたのだが無理にお願いした形で何とか入れてらいその後7年間本当にお世話になった。

学生の時は勿論臨床をさせてもらえず鍼を持たせてもらえない状況でひたすら下働きで、同級生は接骨院などでアルバイトをし患者さんをガンガン触って経験をつんでいて正直焦りを感じたがその時お預けをされたお陰で早く鍼をやりたい、一人前になりたいという気持ちは強くなり今となってはあの時の経験が糧になっていると思う。

師匠は技術は教えてもらうものでなく見て盗めというタイプだったので師匠の治療は一挙手一投足まで良く観察をして
覚えたものでした。

師匠が亡くなったのは僕が浜松へ戻り数年後、病院診療中に具合が悪くなり心不全で本当に急だった。
63歳まだまだ10年以上早すぎた。病院院長、学会会長とと休みなく働き続けたのが影響だろうと思う。
僕は浜松に戻り開業準備期間で他の病院で働いていた時で本当に信じられない思いだった。


学会では「食える鍼灸師を増やす」とよく言っていた。鍼灸、経絡治療を普及するために尽力しその功績は
鍼灸界に大きな影響を与えたと思う。そして豪快で大きな懐で周りの方は皆師匠の事が好きだった。

結果的に僕は師匠の最後の弟子になるのですが実家へ戻る際に師匠から「今はまだ未熟でベンツに乗れる鍼灸師では
ないがクラウンくらいには乗れる腕にはなっているだろう、頑張りなさい」と労いの言葉を言われた言われた。

恩返し出来なかったのが本当に心残りなのだが事ある事に今師匠がいたら
自分の状況はなんと言われるかを考える、褒められるかな?まだまだだと言われるかな?と。

僕が鍼灸師として成長し治療が繁栄するのが一番の恩返しだとの思いで開業し11年目、これからも
師匠を追いかけながら成長していきたいと新たに思った1日でした。


同じカテゴリー(はり灸)の記事
患者さんの声
患者さんの声(2012-10-22 17:13)

身近になった鍼治療
身近になった鍼治療(2012-07-05 15:29)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
師匠の事
    コメント(0)